2017年1月15日日曜日

基板加工機 その3

 
メカ部分はほぼ完成していた基板加工機の最終仕上げとして配線、スピンドルの取り付けを行い、動作試験してみました。

こちら。外観はほぼ出来上がっております。


まずコントロール基板を取り付けます。
3軸用にモータドライバ3つが乗っているほか、USB-シリアル変換IC、GRBLが乗っていると思われるAVRマイコン、スピンドルのPWMコントロール用のFET、Logic用の5Vを作るDC/DCコンバータなどが見えます。また、つけようと思えば各軸のリミットスイッチ/原点スイッチ用の端子も出ているようです。結線は見ていませんが、ピンヘッダ立てといて繋いでないというのはいくら何でもないと思うので、きっと使える端子でしょう。
入力電圧は24V、コントロール用にminiUSBのコネクタが乗っています。


この基板を、スペーサーなど使いながらフレームに固定していきます。


USBケーブルと電源の引き出し方向を考えて、この向きにつけてみました。


配線していきます。


基板側とモータ側はコネクタが違います。モータ側が右。6Pがついています。おそらく2相ユニポーラ配線のタイプとコネクタを共用しているのか、モータ自体がユニポーラ配線になっている(ところをバイポーラ結線で動かしている)のかのどちらかでしょう。
モータの型番で調べてもなんも出てきませんでしたので詳細はわかりません。


挿すだけ。全部ハーネスの長さが同じという(笑
基板側はXHコネクタなのでたくさん持っています。いずれ調整しましょう。


ではスピンドルに取りかかります。


でかいDCモータです。


これがチャック。モーターシャフトも刃物も芋ネジ二本で締め込むようになっています。


とりあえずシャフト側だけつけときます。


これをZ軸のスピンドルホルダに入れます。横のねじを締め付ければ固定完了。


スピンドルの配線はそれなりに太いワイヤが使われています。


後に回して、


モータの端子に挿し込みます。赤い点がある方がプラスです。結線を間違えると刃物の回転方向が逆になってまずいことが起きます。


ここでヒートシンクを発見。3つありますのでモータドライバの分ですね。


裏は両面の熱伝導テープになっています。コレ便利です。


ヒートシンクを取り付ければ組み上げは完了です。
なんかねじが余ってますが、まあいいでしょう(笑


では通電してテストしてみましょう。

.....ここでトラブル発覚。いやここまであんまりうまくいっているからつい中華製品の品質を過信してましたよ(笑 電源壊れてます。


100Vのケーブルが切れているのか、電源そのものか、出力ケーブルか、といろいろ考えましたが、面倒なので修理するのはやめました。
サクっとAliexplessにクレームのメールを打って、代案を考えます。


代案。ちょっとでかいですが、これでいいでしょう。
たまたま先日実家から持ってきたばかりの電源です。


24V 7.5A。十分な容量です。
ちなみに正規の電源の定格は24V 5.62Aです。楽々クリア。


しかもこれ、1000円で購入したものです。福岡のカホパーツセンター恒例のジャンク市で入手。このほかに5V 30Aとかのどこで使うんだ系の電源といっしょに買いました。


プラグをどうしましょうか。たくさんあるけどハンダ付けするの面倒だな、


これならY端子だけつなげばいいな、などと考えていたら、購入元から早々に返事が来て、もう一個新品を送るとのこと。話が早いです。今度はちゃんと動くこと確認してから送ってね、とお願いしてこの件は待ちに入りました。
ということで、ひょっとすると返送することになるかもと思って手をつけなかった不良品のケーブルをぶった切って使うことにします。


うーん。どうなんだろうか、このキコキコ感。ケーブル引き出し部分がぐらぐらしています。
ふつうこの部分に遊びは無いはずですけどねえ。


まあ、どうせ切っちゃうのでどうでもいいです。AC側も使わせてもらうことにします。


被覆を剥いで、


端子つけます。


このくらいのY端子にしようかと思いましたが、AC側は抜けると怖いので、


この丸端子にしました。安全品質の確保は重要なのです。


DC側はY端子でいいでしょ、ということでこんな感じに配線しました。


ではGRBLコントローラーとして同梱されているソフトを使ってJOGで動かしてみましょう。
動画で。ややピンボケ失礼。


とりあえず動いてはいますね。ガサガサ音がしていますので、決していい状態ではないと思われますが、無理やり引っ張ってるという感じです。
スピンドルも回してみましょう。


回転数のコントロールも出来ます。600rpm~1300rpmくらい。本当かどうか知りませんが。


さて、本来であれば、ここでステージの水平をきちんと出さないといけません。ステージが傾いていてはちゃんとした加工など出来るはずもないのです。ステージの傾きを調べるためにはダイヤルゲージを使うのが簡単です。実家より持ってきております。


これ。2umくらいまでわかります。
一台あると便利ですよ。秋葉なら日米無線電機に安いのがたくさんあります。


こ奴をこのスピンドルの横あたりに取り付けて、ステージ上を引き廻しながら水平を出していくわけです。
....が、ぱっと取り付ける方法を思いつきません。ので、先に動作試験をすることにしました。


GRBLコントローラーとして同梱されているソフトと、サンプルデータを使ってまずから運転させてみます。
ここからは動画たくさんで。


何やら動いている感じですね。
最後はちゃんとホームまで戻ってスピンドルが止まります。


このソフトは使いやすいですね。どこ削っているかわかりやすいです。MACH3はいまいち見にくいので。


拡大縮小、平行移動、3D回転など至れり尽くせり。


ウィンドウの下の方には送られるGコードが刻々スクロールされながら表示されます。


一時停止も出来ます。なかなか使い勝手が良くて気に入りました。


なんかいい感じなので、実際に削ってみたくなりました。本来は水平出してからやるべきですが、ちょっとだけ。
やはりサンプルで袋文字のデータがありましたので、これを基板加工用のVカッターで削ってみたいと思います。材はDAISOで売っている100x100x6mmtのMDFの板です。MDFなら多少無理しても大変なことにはならないでしょう。

材の固定には同梱されるこのネジを使います。


暫定的に固定。本来はちゃんと生爪使って固定すべきところです。


4か所は押さえましょう。この程度の小型のNCでも材が緩むと飛んでいきますので非常に危険です。


刃物をつけます。MDF上に刃物を落としたところで芋ネジを締め込みます。


データを空で走らせてみると、掘り込みは0.5mmのようです。ちょいと移動が速いような気もしますが、変更するのも面倒なのでこのままやってみます。


では行きます。動画で。前半部分。


結構いい感じに行ってますね。後半部分。


で、出来上がったのはこちら。


Vカッターを使っていますので、加工跡はほとんど線です。


こうすると見やすいですかね。
削ったというよりもケガいたという感じです。いまいちNCな感じがしません。


ということで、ここで別途購入しておいたエンドミルを出してきます。


まずはたくさんあるこの1.5mmで。どうせ最初はポキポキ折るのでたくさん買っといたのです。


では行きます。


動画で。今度は音が違いますよ。「削ってる」という感じの、まさにぞりぞりという音がします。


出来ました。まだ粉かぶってます。


この粉を掃除機で吸い取ってみましょう。


出来たのがこれ。
刃物が太いので文字としては潰れまくってますが、見るところはそこではありません。エンドミルの一定の幅&ほぼ一定の深さでMDFがきれいに削り取られています。この感じが大事なのです。


ということで、ぶっつけ本番の加工をした割にはうまくいった方じゃないですか。ちゃんと調整したら結構このままでも使えるかもしれませんね。
次は基板を削ってみましょう。基板は非常に高い精度が要求されますので、今日のテストなんかより数段難しいと思われます。楽しみです。
これでアルミの簡単な加工位まで出来ると素晴らしいんですが。それもいずれトライしてみましょう。

2017年1月8日日曜日

fusion360 on ASUS TransBook3

 
偏った話題を扱うみら太な日々をご覧の皆さまであれば似たようなものだと思いますが、私はPCをたくさん持っています。
PCの定義も難しいところですが、ここはOSが走るものと定義しましょうか。そうすると、横浜基地だけでもWindowsが5台、(組み込み系)Linuxが5台あります。実家には何台あるのか数えたこともありません。ざっと思い浮かべてもデスクトップが少なくとも7台、ノートは少なくとも6台あります。
横浜で使っているマシンはWindows系でデスクトップが2台、ノートが2台、タブレットが1台です。デスクトップの二台はどちらもばりばりの現役で、CoreDuo(windows7 32bit)とCore i7(Windows10 64bit)です。メインはi7のマシンで、今もそのマシンでこのブログを書いています。
デスクトップはまあそこそこのマシンですが、モバイルとなると急に貧弱になります。ノートの二台はCentrinoのレッツノートCF-R7と、もう一台は何だろう.....DELLのノートで、多分ペンティアム4とかです。R7は2009年の購入じゃないかな。もう7年使っていることになりますね。ですがこれが私のモバイルのメインマシンでした。そして、しばらく前にLenovoのMiix2が安かったので初めてタブレットに手を出しました。が、これはでかいスマホ的な使い方しかしておりません。

あいかわらず前置が長いですが、何を言いたいのかというと「モバイル環境があまりに貧弱」ということです。これを改善すべく、今回新たなマシンを購入しました。

買ったマシンはこちら。ASUSの2in1タブレット、TransBook3 T303UAです。


購入にあたって一番重視したのは「fusion360がそれなりに動く」ことでした。
別に外で設計をしたいわけではなく、出先でちょっとした変更くらいはできるようにしておきたいのです。なんで出先でファイルを編集したいのかというと、ついにこのたびTechShopのメンバーになったためです。
TechShopにはこれまで何回か見学やらなんやらで行く機会があったのですが、メンバーになろうと思ったことはありませんでした。それは、TechShopで使いたい機器は自分で持っているからです。
ですが、今回どうしても社用で使いたい機器が出てきたためメンバーになることにしました。
社用で使う機器は個人的には全く興味がないものですが、今後個人的に別の機器を使いたくなることがあるかもしれないと思い、入会金は自分で払うことにしました。そして施設の利用料は社用の時は会社落とし、私用の時は自費で、と住み分けられるようにしました。トレーニングの費用も別々に出来ますので、公明正大に住み分けが可能なのです。

さて、TechShopに行ったことがある方はご存知と思いますが、作業場の一角にはみんなで使えるPCが置いてあり、それにはfusion360がインストールされています。ので、基本的にはそれを使えばいいのです。が、共用PCはいつもいつも使えるわけではありませんし、共用というのはなんか人の自転車に乗っているみたいで落ち着きません。やっぱり自分で持ち歩きたいですよね。

fusion360は非常に多機能なCAD(と言わせていただきます)で、高度な作業をするにはCPU/GPUのパワーが必要です。が、一方でいわゆる3D CAD的な「図面描き」レベルであればそこそこのマシンでも動きます。この辺りはすでに突っ込んだ検討が行われており、ここに膨大な情報があります。もちろん図面描きでも、描画上の贅沢なオプション(影だのアンビエントオクルージョンだの)を使うと苦しくなって行きますが、最低限の3D CAD操作であれば、いわゆるCAD用PCでなくともよいのです。
実際私が社用で使っているfusionはレッツノートSX4で動かしていますが、まずまず快適に動作しています。さすがにローカルでレンダリングかけると苦しいですが。
余談になりますが、fusion360はスタートアップ/ホビー用途としてフリーで使うとクラウドレンダリングの回数は無制限ですよね、これが社用に年間ライセンスを買うとなぜかクラウドレンダリングの回数が制限されます(笑 不思議な仕様です。

さて、SX2はCore i5で、GPUはCPU内蔵(といういい方で正しいのかな)です。それでもそれなりに動きます。それなりに動くというとなんか問題があるように思えるかもしれませんが、実際は何の問題もないです。以前すごいグラフィックカードを挿したPCでfusionを動かして比較をしたことがあるのですが、私が描くレベルのファイルサイズと作業では差を感じることはできませんでした。そのくらい問題ないということです。
ここで注意すべきことは、fusion360の描画はOpenGLではなくDirectXで行われるということです。これはほとんどの3D CADに適するとされているクアドロ系のグラフィックボードではなく、Gforceなどのいわゆるゲーム系のグラフィックボードがfusionには適しているということを意味します。

ということで、新規PCを検討するにあたってのポイントとして、

  • Core i5くらいのCPUでよさそう
  • でもメモリはたくさんあるに越したことは無い
  • GPUは内蔵でも行けそう。もちろんあるに越したことは無い。
  • 持ち出しが億劫にならないよう出来るだけ軽く小さく
  • もちろん出来るだけ安く
を念頭に選定を行いました。

候補として、
  1. Suface Book
    文句なく現時点では究極の一台ですね。外部GPUとしてGforce積んでます。その他スペックも申し分ありません。
    もちろんその分お値段はぐうの音もでません(笑 20万円からのスタートで、GPU付きはよく見てませんがもっともっと高いです。

  2. Surface Pro4
    スタバでMACと並んでよく見かける(笑)マシン。2in1で今風のデザイン。軽く小さく、という点では魅力的です。GPUは内蔵ですが、私の目的の範囲であれば問題ないはず。何よりも本家様という安心感とブランドがあります。その分お高め。

  3. NEXTGEAR-NOTE i4600
    マウスコンピュータの14インチゲーミングノートPCです。Gforceを積んでます。
    CPUとは別にGPUチップを積んだゲーミングノートはほかにもありますが、どれも15/17インチ画面の大きなものばかりです。持ち歩きを考えると14インチでもどうかと思うのですが、最小サイズとして検討候補に入れました。

  4. TransBook3 T303UA:買ったものはコレ
    ASUSが露骨にSurfacePro4に当てて出してきたモデルです。値段はSurfacePro4のちょいと下、スペックはちょいと上といういいところを突いてきたマシンです。ネックはSurfacePro4のおよそ半分というバッテリーの持ちの悪さ。
  5. レッツノートSX
    実績重視。なんといってもいま動いているのですから一番確実です。使いやすさ、堅牢性、バッテリーの持ち、どれをとっても問題ありません。

の5台を選び、全機実機をみて触ってきました。もちろんSX以外は展示品ですからfusionインストールするわけにはいきません、店頭でちょいと触っただけです。

で、決定に至るまでの思考の経過は、

  • まずSXは無い。いくら実績があるといっても同じPC二台も使いたくないし、仕事思い出すのでいや。光学ドライブもいらないし。画面も小さい。
  • 次にSurfacebookもない。値段高過ぎ。
  • NEXTGEARはスペック的には申し分ないんだけど、持ち歩く気力が続かなそう。
  • 結局、SurfacePro4かTransBook3だな。コストとハードウェアスペックを考えるとTransBook3一択だが、バッテリーは4時間でホントにいいのか?
といったものでした。
んで、結局電源が取れないほんとのモバイル環境で使う機会はそれほど多くは無いだろうということと、バッテリーは外付けの電池で何とかなるけど、ハードウェアスペックはあとではどうしようもないということでTransBook3に落ち着きました。

購入は昨日1/7の土曜日。ビックカメラの横浜駅西口店です。
では開梱からfusion動かすまで。

箱。店の奥から出てきたとき、思ってたよりもでかかったので少々驚きました。


なぜこんなにでかいのかというと、


箱の中にはさらに箱が二つ入っていて、


本体とキーボードカバーが別々になっているからでした。本体は奥の小さい箱。
これなら納得できる。
ちなみに、TransBook3はキーボードカバーが標準添付ですが、SurfacePro4は別売りです。これもTransBook3に決めたポイントの一つ。


キーボードカバー出します。


いよいよ本体。


スマホみたいな今風の梱包のやり方ですね。


取り出し。


付属品はこれだけ。
しつこいですが、TransBook3にはペンも標準で添付されます。SurfacePro4には付いてません。
ACアダプタはどうなんだろうか。ASUSのデザインですね。正方形の真ん中からケーブルがでるという。私なら絶対にしない設計です。


付属品のすべて。マニュアルは困ったら読むでしょう。


キーボードカバーはマグネットで実に簡単にかっちりと取り付けできます。


今風の2in1スタイルですね。桜木町駅のスタバでドヤ顔しようかな(笑


ちなみに色はシャンパンゴールドにしました。最初はメタリックグレーにしようかとも思いましたが、せっかくの私用なのでちょいと華やかにしようかと。
たたむとこんな感じ。実に薄く小さくて持ち歩きにはよさそうです。


立てるとこんな姿。
惚れました。かっこいいです。


ではセットアップ開始。


セットアップが終わったら一番にfusion360をインストールしました。


では動かしてみます。まず起動を動画で。


室内のWifi環境での起動です。遅いような気もしますが、デスクトップでもこんなもんです。

続いてファイルを開いてぐりぐりやってみます。
せっかくのタッチパネルなので指でも回しています。一本指ドラッグで回転、二本指ドラッグで平行移動です。


十分な動作速度だと思いません?CPU内蔵グラフィック(HD520)ですよ。レッツのSXと比べても遜色ないというか、こちらの方がむしろスムースです。素晴らしい。この選択で間違いありませんでした。

では次にちょいといじめてローカルでレンダリングしてみましょう。動画で。


ま、こんなもんでしょう。モバイルでこれをやることはまずありません。


もちろん、クラウドレンダリングをすればこの辺りの問題は一切無くなります。
幾つか例を。




ということで、じっくり考えてよかったです。非常に良い買い物になりました。
やりたいことが過不足なく出来て、コスト的にも納得できるものでした。ビックカメラで消費税込み約16万円、ポイントで1万8000円位が返ってきましたので、差し引き14万円少しというところです。これは本日時点での価格.comの底値とほとんど同じ金額です。


この後、GIMP、Inkscape、JWCADなどの定番ソフトをインストールしてセットアップを完了しました。
これからバリバリと使ってやりたいと思います。